決められたKPIを、全員の部下に一生懸命実行させても最終的な売り上げが一向に上がらない事はありませんか?
リーダーである貴方が、上位組織やさらなる上司から指示された事に対して、おかしいと思っていながらNoと言えない自分がいませんか?
思い当たる節があるリーダーの内、「今のままではダメだ!」と思ったら、変革時期の今こそ、反旗を翻してヤンキーリーダーになってみましょう。
まずは、目標管理のKPIとKGIについて考えていきましょう。
KPIとKGIの違いを理解しよう
まず、KPIとKGIの定義を簡潔に区別します。
参考
➡KPIとは、最終目標を達成するために関連性の強いプロセスを管理指標として
設定するもの
例として、特定商品の流通規模、特定商品や商品群の販売シェア、顧客新規開拓数等
➡KGIとは、目指す最終業績目標
例として、年度最終売上高、利益額、シェア等
両者の中で注意すべき点は、KPIとはKGI達成に向けて効率的に関連付けられていなければなりません。また、KPIはプロセス管理が必要であるため、進捗を追う事のできる項目になっている事が理想です。
逆説的に記載すれば、KPIを向上させてもKGIへ関連付けられないものや、プロセスの進捗を確認できずに、課題や対策をプロセスの中でチェック~アクションに繋げられなければ、意味のない管理指標になる事を理解しなければなりません。
部下に設定したKPIをチェックしてみよう
前記で、KPIの意味と注意点を記載しましたが、自分の担当する組織にKPIが設定されている場合は、その目的に自分の組織全体と部下個人個人が、合致しているかをチェックしてください。
基本的に以下の3パターンになるはずです。
①組織としても個人個人としても今のKPIが目的に合致している場合
②組織としては合致しているが、個人個人には合ってないメンバーが存在する場合
③個人個人には合っている人はいるが、組織としては合致していない場合
パターン別の対応方法
①組織としても個人個人としても今のKPIが目的に合致している場合
素晴らしいKPIの設定方法であると思います。この場合はプロセスの中で、課題や原因等のチェックを可能な限り短期間のサイクルで回していく事に注力してください。
②組織としては合致しているが、個人個人には合ってないメンバーが存在する場合
この場合が組織を任されているマネジメントとして一番の悩みどころです。しかし、KPIはKGI達成に関連付けられている事が必須であるとすれば、KPIが合っていないのに管理指標として追い求めさせられている部下は非常に不幸です。
したがって、明らかに関連性の低いKPIは、その部下から外してあげるか、評価のウェイトを落としてあげることが必要です。
ただしこの行動は、
注意ポイント
KPIの意味・目的や現在の環境等を踏まえて、本人と周りの部下たちにしっかり伝達してあげることも重要です。
この伝達を怠ると、本人や周囲の部下達からの不信感となって返ってきます。
③個人個人には合っている人はいるが、組織としては合致していない場合
このような事も良くある現象です。例えばKPIを画一的に本社や上位組織が全員対象に設定しており、この進捗管理をマネジメントの短期ミッションに位置付けられ、常に達成割合やランキングが示されている場合などです。
この場合は、自分の組織のKGIに効果的に関連付けられるKPIを分析・設定して、本社や上位組織に変更の要請を出すのが本筋です。
しかし、現実的には日本の画一的なプロセス管理型の企業体質の中ではかなり困難であると思います。
では、どうするか・・ですが、私もこのパターンに良く遭遇しましたので、その際は次のような行動を取っていました。
ポイント
<部下全員に正直に思いを全部話す。>
➡KPIとKGIの意味伝達
➡現在設定されているKPIと自組織の矛盾点を共有
➡KPI排除は出来ないが、無駄な追いかけはやらなくて良いとの宣言
➡逆にKGIの達成度合いだけは、他の組織に負けないという決意
➡KGI達成のために自分自身が最前線のプレイヤーとして行動するという約束
この内容で合意を得ることに全精力を費やしましょう。
特に1つ目と2つ目の内容は業務の本質的な意味になりますので、部下たちの今後のキャリアステップの際にも有効に機能するはずです。
この内容を実行するという事は、上位組織が本内容に了承していない事になりますので、
・自分は他の誰よりも仕事の本質を理解している。
・自分はKGIへの拘りを誰より持っている。
・自分はこのチームの部下を信じている。
・自分は部下全員の将来を誰より思っている。
・自分はこの会社が大好きである。
という強い信念を持ってください。あきらめずに理想を追い求めていけば、必ずいい結果はついてきます。
反逆のリーダーは信念を貫けば、部下や仲間たちがきっと助けてくれます。
そしていつか自分が会社を変える存在になっています。