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KPIとKGIの正しい使い方を理解しよう。

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業績アップさせるためのマネジメント(No.2)

KPIとKGIの関係

このテーマは、過去にも記載がありますが、少し目的が違うため再度掲載します。

まず、KPIとKGIの定義を簡潔に区別します。

KPIとは、最終目標を達成するために関連性の強いプロセスを管理指標として
 設定するもの
例として、特定商品の流通規模、特定商品や商品群の棚獲得率、顧客新規開拓数等
KGIとは、目指す最終業績目標
例として、年度最終売上高、利益額、シェア等

両者の中で注意すべき点は、

注意ポイント

KPIとはKGI達成に向けて効率的に関連付けられていなければなりません。

また、KPIはプロセス管理が必要であるため、プロセスを追う事のできる項目になっている事が理想です。

さて、ここまでは前回記載した内容と一緒ですが、ここから少しブレイクダウンして行きます。

本来は、全ての部門の業務に対して、KPIとKGIは設定されるべきものですが、一般的には販売目標を持つような営業系の職場で、管理指標としてKPIが設定されている事が多いようです。

ここで問題なのは、

博士
KPIは組織間競争の共通指標になっている場合が多く、その結果、KPI項目によっては、その地域やその顧客に的確にヒットしていない指標になっている組織が存在する。

これは、全ての組織に共通してKPIを設定している場合に起きる事ですが、地域によって元々持っている市場の特性があります。

例えば、若者向け飲料の量販店での流通カバー率を持っていたとします。

企業間商談次第で、流通カバー率自体は、地域性を度外視した数値になる可能性はありますが、その後の販売レベル(実需)に関しては、若者層の多いエリアと高齢者層の多いエリアでは、自ずと差が出るはずです。

注意ポイント

そして、これを解っていながら、同じレベルの指示を出し続けるリーダーが如何に多いか・・です。

リーダーは自分の担当する組織の特徴をしっかり分析して把握することは必須です。

そしてそれは、部下に活動の方向性を示唆する際に、業務の優先順位を伝える前提の資料になっている必要があります。

言い換えれば、仮に組織間競争の対象になっている共通KPIであっても、

ポイント

自分の組織が最も効率的にKGIを達成するために阻害になる場合は、優先順位を下げる宣言をできる勇気を持つべきなのが、本当のリーダーの姿なのです。

さて、さらにブレイクダウンしていきますが、上記では組織間の市場性の違いを説明しましたが、今度は皆さんの組織の中で、メンバー毎の担当する市場性やお客様層の違いにも着目する必要があります。

皆さんの部下であるメンバー同士の中でもKPIの重みには違いがあるはずです。
その場合は、メンバー毎に仕事の優先順位の違いを付けてあげなければなりません。

ポイント

KPIの重みの違いを判断する方法は、KGIへの影響力を数値化して売上や利益、シェア獲得割合として判断を行い、その数値を持って、部下のメンバーに説明し、理解してもらう必要があります。

例えば、若者向け飲料の新商品(100円)を販促するとします。

◆KPIは、直接消費者にサンプルを手渡す「サンプル配布本数」70%評価、飲食店での「新規取り扱い店数」が30%評価【KPI効果判定の基礎となるデータは、サンプリング効果20~30代10%、40代以上5%の購入率、新規取り扱い効果は店売上×0.1%

◆KGIは、担当するエリアもしくは卸での飲料内「販売シェア」と「売上本数」

まずこの設定で何が起きるかですが、例えば20代を中心とした消費者の多い繁華街を持つA君と40代を中心とした消費者の多い郊外を持つB君が両方とも1000本のサンプリングを実施したとします。比較してみましょう。

①A君⇒1000本×0.1(サンプリング効果10%の購入率)×100(円)=10000円(想定売上高)

②B君⇒1000本×0.05(サンプリング効果5%の購入率)×100(円)=5000円(想定売上高)

したがって、同じ1000本のKPI達成した2人ですが、KGIへの影響度合いは倍の違いがある事になります。

この業務環境でのリーダーの仕事としては、20代中心の消費者がいるエリアを持つA君に対しては、サンプリング効果の意味を説明して更なる強化を意識付ける事。一方、B君に対しては、サンプリング効果の非効率さを示して、もう一つのKPIである飲食店への取り扱い活動の比率をあげるか、A君のエリアで共同実施するかの選択肢を与えるべきであると思います。

当然ですが、この場合のKPI評価については、KGIへの影響度として見るか、個人毎のKPI評価を廃止するかの選択が必要であると思います。

ただし、上記の判断を行うと、組織間競争を無視するKPIが発生しますので、社内全体の指示との整合性が取れなくなることから、リーダーである皆さん自身の覚悟が必要です。

また、組織内では部下間競争を同じKPIで比較することは出来ません。

注意ポイント

同じKPIの達成数値目標を持って、環境・経験・スキルの違うメンバー間を比較するマネジメントは機械でも可能な最も簡単なマネジメント手法です。

そして、KGIを達成するためには、非常に非効率な業務の仕方になり、KPIを達成したのにKGIを達成できないという徒労を部下に味合わせる事となります。

業績を本気でアップさせたいと考えている、本書をご覧いただいている皆さんだけは、「KPIのタメの仕事の仕方」、言い換えれば、良い評価を貰いたいためだけの仕事は、会社の成長の為、部下の成長の為にもやらない事を期待したいものです。

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近藤 章功

組織変革・人財育成を考える次世代リーダーを目指す方向けのサイトです。 経歴は、2019年で企業勤務を退社し、企業・組織のコンサルタントと共に研修会社と契約し研修講師を実施中。専門分野は人財育成・組織強化対策中心に幅広く対応。 コンサルティング・研修・講演ご希望の方は、以下まで anngel01020909.ivia@gmail.com

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