これまでの振り返り
さてこれからの営業に必要なスキルの第2章です。まず最初に全体像のおさらいをしましょう。以下の図をご覧ください。
<図-1>
<図-2>
<図-1>のように、これからの営業に必要なスタイルは、ソリューション営業から一歩進んで、消費者等が持っている潜在ニーズを顕在化させて提案していく「クリエイティブ営業」としました。
次に<図-2>のように、それを構成する必要なスキルには”ベース”、”考える力”、”対話する力”、”マネジメント力”が必要であるとお伝えしました。
前章で、ベースとなる力までの解説をしましたので、本章では「考える力」についての説明をしていきます。
考える力のポイントは、「本質」を見極める力
考える力を構成するスキルとしては、「深堀思考力」と「仮説創造力」があります。この2つのスキルの関連性を単的にイメージすると、「深堀思考力」によって、”顕在化しているニーズ”と”潜在意識から顕在化させたニーズを全て並べて、「仮説創造力」によって、消費者等にとっての価値に変換して課題の解決をしていくという関係です。
それをイメージした図が次の通りです。
したがって、「深堀思考力」の程度によって「仮説創造力」は変化する事になります。つまり「ソリューション営業」では消費者等から顕在化しているニーズに対して、課題を解決する提案をしてきた訳ですが、「クリエイティブ営業」においてはそのニーズが発生してる原因や本質的な課題まで掘り下げて考えていく必要があります。
ポイント
これが出来なければ、情報が氾濫しているデジタル化世界の中で、営業が存在している価値を発揮することが出来ないのです。
さて、「深堀思考力」とはどのような状態でしょうか? これは言い換えると、「論理的思考力が高い」状態とイコールになります。
このように記載すると、難しいスキルのように感じますが、発生している現象や発見したニーズに対して、そこで終了せずに「なぜ?」を繰り返していく事が「深堀思考力」を高める事に直結します。
それは、文書の読解力も同様で、文書を軽く読んだだけでは見極められない行間に仮説を置いて確認していく事が必要になります。これは、ネット等に投稿されている口コミなどを読む時等に特に必要なスキルであると言えるでしょう。
次に、様々な情報から抽出できたニーズや仮説を、整理して
ポイント
本質が何かを見極める力が最後のポイントになります。
そしてその本質的な課題に対して自分もしくは自社の商品やサービスを使って解決策の提案が出来れば、提案を実施していきます。逆に本質的な課題を発見できたものの、解決する事が出来る商品やサービスを保持していない事もあり得ます。
その場合は、その情報をチームや上部機関等に即座に情報提供を行い、商品やサービスの開発に結びつけていく事が出来れば、好循環なサイクルが回っていく事になります。
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