~職場のエンパワーメントやってみた第8章~
一般的なソーシャルスタイル
チームマネジメントを進化させていくための必要要素に、「リーダー自身と部下メンバー全員の特性に知る」というものがあります。
これに関しては、様々な研修会社がコミュニケーションに関わる手法として研修を実施しています。
良く聞くものでは、「ソーシャルスタイル」として①感情 ②自己主張の2軸によって4象限を作り、自分と相手のポジションを知って行動するという物があります。
私自身もこの研修は複数回受講していますが、残念ながら業務上で役立ったことはありません。 😥
何故なのか?と考えてみると、実務での使い方についてのレクチャーやケーススタディ、また実務導入後のフォローが無いなど、研修のための考え方になっているため、活用や定着が出来ない事が大きいように感じます。
そして最も大きな本質的問題は別のところにあるのです。
ポイント
人間はいつでも、何処ででも、誰といても同じソーシャルスタイルをしているような単純な生き物ではありません。
このポイントの意味を記載していきます。
チームマネジメントに必要な事は、人の特性×TASK毎の考え方
今回エンパワーメントを実施するにあたって採用した「ヒューマンスタイル」によるコミュニケーション手法は単純でありながら、理にかなっており、非常に役に立っています。
考え方の、2軸によって4象限を作る事はソーシャルスタイルと同様ですが、その2軸が①スキル ②意欲によって作成されます。その結果以下の4パターンになります。
ソーシャルスタイルと一番の違いが、ソーシャルスタイルでは、人間丸ごとをタイプ分類してしまう間違った使われ方をしてしまうイメージなのに対して、ヒューマンスタイルは、4分類はするものの、
この意味を例で示すと営業で、科学的根拠や利益観点等の係数を使った提案が苦手な社員がいたとします。
その社員は統計的な説明資料が必要な企業バイヤーとの商談は大変苦手であるものの、情緒的な会話中心の一般商店主との商談は得意という場合があります。
この場合、人間丸ごとをパターン分けした場合に、企業商談が苦手であるがゆえに、対人相手との積極性に欠けるタイプに分類されてしまうかもしれません。
しかし、TASK単位でパターン分けした場合は、相手によってスキルも意欲も全く違う事になるため分類が全く別の場所になります。
ポイント
このように人間には必ず誰にでも得意分野と不得意分野が混在しており、これから実行予定のTASKでは、誰が能力を発揮しやすいのか?を考えて、役割分担を考えていく事が、エンパワーメントにおけるチームマネジメントの特徴と言えます。
このチームとしての成果は、単なるメンバーの集合体とは違い、チームのシナジー効果を付加されることでの成果最大化へ導ける可能性が高いと言えます。
リーダーが部下のTASK毎の4象限特性を加味して、メンバーの役割を成果最大化出来るようにプランニングしていく方法やメンバーのタイプごとの支援方法などを学習する事は、エンパワーメント化のプロセスでの必須事項のみではなく、どんなリーダーでも部下をマネジメントしていく上で取得しておくべきスキルであると思います。
繰り返しの注意になりますが、ヒューマンスタイルやソーシャルスタイルによるタイプ分けは、人間を常時どれかのパターンに固定させて対応判断すること言う、間違った使い方になりやすいので気を付けてくださ
更に言うと、本来この分類による対応スキルは、上司が部下に対して必要なスキルではありますが、エンパワーメント化を推進していく上では、チームメンバー同士で役割分担や支援を実施していくべきであると思いますので、全メンバーが取得すべきスキルの一つであると言えますし、最低でもチームごとのプロジェクトマネジャークラスには、取得してもらいたいスキルと言えます。