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今すべき業績回復策~ゴルフ場・ゴルフショップの不思議~

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コロナ影響で、多くの職場で通常の業務が停滞しているはずですが、こんな時期だからこそ、経済が復帰した際にどのような行動を取るかを考える機会にしたい所です。
今回は、第2弾として「ゴルフ場やゴルフショップの不思議」を記載していきます。

1. ゴルフ場の不思議

① 基本的フォーマットがなぜ一緒なのか?

なぜゴルフ場はどこに行っても、基本フォーマットがほぼ一緒なのでしょうか?

基本フォーマットが一緒と言ってるのは、例えばフロントとキャディマスター室が別々であるとか、高価なメニューのレストランが立派に備え付けられているとか、また立派なロッカーがあって銭湯のようなお風呂が備えられているとか、カートの形もほぼ同じであるとかのように、パターンが一緒であるという意味です。

私は過去4年間でホームコースを持たずに約200ラウンド程度をプレイして気が付いたことがありますが、

マーケティング概念からのターゲティングや差別化と言う戦略が、全く感じられないコースが圧倒的多数です。つまりコース自体の設計やラウンド方式の違いはあっても、施設自体は旧態依然の男性・年配プレイヤー、中高所得者をどのコースの意識しているために、お特徴がありません。

ゴルフ人口は最盛期のころに比べて半数程度に減少しており、ここ数年横ばいに転じたように見えますが、年齢別プレイ人口の構造(高齢者が多く20代が少ない)からすれば、今後も減少に歯止めがかからない事は必然で、バブル崩壊で一旦多数のゴルフ場が倒産に追い込まれて、コース数は減っていると思われますが、プレイ人口減少に歯止めがかからない限り再び多くのコースが経営危機に見舞われる事が容易に想像できます。

このように環境的には決して明るくない業界でありながら、個性を発揮している姿が見られなく、基本フォーマットが一緒であることが非常に不思議でなりません。

② 本気で経営をしているようには見えない。

私は昨年のゴルフ場のラウンド数は70回位で、多い方だと思います。

しかも、仕事や様々な方々とのラウンドで、同一コースに2回以上行っている所は数か所しかありません。

さらに仕事関連でコースに伺う事が多い事から支配人や社長と話をする事も少なくありません。

そこで感じる事は、ゴルフ経営のプロには出会ったことが無いという事です。

ほとんどの場合、どこかのグループ企業に属していて、その企業を卒業された方や出向の方が多く、「ゆっくり時間を過ごしている方」達なのです。

環境変化・ニーズの変化が激しい現代で、これだけ改革に取り残されている業界も珍しいと感じます。

③ 本当のマーケティングによる経営のすすめ

私が、このコラムを記載するにあたって、この業界に関する統計資料をネット内情報で当たってみましたが、どれもこれも同じような資料で、カテゴリー別の動向についての物でした。

例えば、ゴルフをした事がある人の割合は男女計で30.3%だが男41.2%女19.5%であるという事は統計しているが、なぜこのような偏在が起きている事がイメージ出来る物は無く、同様に年代別を見ても20代17.3%しかプレイ人口が居ないのは何故なのか?コース経営変革のヒントになる物はありませんでした。

博士
本来であればもっと早く、まずはプレイする人とプレイしない人、プレイしたいがしてない人、こうすればプレイしてもいい人などの分析や、好きなところ嫌いなところ、口コミデータの分析など、深層心理に至るところまでの調査分析をすべきです。

来場している方のみの評価に基づいて、プレイパターンの多様化や宿泊施設の充実化やコラボなどに着手しているコースはあるようですが、来場者の満足感には寄与しても新規プレイヤーの獲得にどこまで寄与出来ているかは不明です。

経営にはリスクは付き物ですが、正しい根拠の無い所からの変革は単なる暴挙であり必要なリスクではありません。

ポイント

そして今ゴルフ場に提案したいのは、レッドオーシャンの中のブルーオーシャンを見つける事にチャレンジして下さい。

言い換えれば、クラスターされた競技人口のボリュームが多く、関心を持たれているセグメントの中に、競合が取り組んでいない空白地帯を見つけて具現化をするのという事です。

具体例では、カップルのみのプレイ曜日を作って、入場から食事、入浴に至るまでカップル用に環境を徹底して作るとか、カートを空調付きにして、飲食できるようにするとか、60代以上お断りのコースや曜日設定など、ブルーオーシャンの可能性は多くあると思います。

ただし注意点としては、

注意ポイント

単なるアイデアで実行するのではなく「潜在化されたニーズを見つけて同意を求めると共感者が非常に多い」というポイントが見つけられるかです。

私は、この業界に失礼である事を承知で言いますが、「これだけ何もしてない業界は珍しいので、必ずチャンスは見つかります」と言わせて頂きます。

2.ゴルフショップの不思議

① クラブの性能が判らない

ゴルフクラブを買いに行ったことの有る方なら、恐らく全員が思う事ですが、ショップ内には非常に多くのメーカーの多様なブランドが置かれていても、その性能の違いは全く分かりません。

メーカー作成のPOPは掲出されていても比較広告が無いので結局何を買うべきかが判らない事になります。

お客様の多くは自分に合う性能のクラブを出来るだけ安く買いたいと思っているはずですが、今の販売方法は、全くのお客様不在の販売方法になっています。

例えば、飛距離とコントロール性をマトリクスにした全メーカーを跨いだマップを掲出しているだけでもお客様に向いているイメージが出ると思いますが、なぜ出来ないのかが不思議です。

ポイント

商品の購買と言うのは、消費者が持っているニーズに対して、与えた情報が上回った時に発生するという基本構造で情報発信の仕方を考えてはいかがでしょう。

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② 用品コンサルタントが居ない

ゴルフ人口が減少の中、お客様の固定化はショップ運営にとって重要課題のはずです。

現在の大手ショップでは、その固定化のために会員カード等によるポイント付与で固定化を図ろうとしていますが、全てのショップが導入してしまえば、その効果は半減してしまい、差別化には寄与しません。

ゴルフクラブのように高価な商品を購入するために、お客様の相談に乗って、お客様毎の特性をカルテ化して継続的にコンサルタントする事が、差別化や固定化につながり、さらにそのスタッフのユニフォーム・コミュニケーションスキル・マシンスキル・ゴルフスキルなどを磨いていく事でさらなる差別化と社員のモチベーション向上になると思われますが、なぜしないのかが大変不思議でなりません。

もしかして現在の試打コーナーにいる店員がその役目とショップ側は考えているかもしれませんが、あまりにスキル不足でコンサルタントにはなっていないと思っているのは私だけではないと思います。

今後の業界を考えるなら人選から再考すべきだと思います。

③ ウェアのデザインがひどい

現在のゴルフショップは、ゴルフクラブ用品を販売している面積とウェアなどの服飾品を販売している面積が同等レベルになっている店舗をよく見るようになりました。

しかし、服飾品を増やすのであれば、なぜゴルフメーカーのウェアばかりを扱うのかが大変不思議です。

もし、入店者層が中高年中心だからと言う理由であるなら、ライフタイムバリューと人数を掛けた面積比の関係を考慮していないという事になり、インストアマーチャンダイジングとマーケティングの点で欠陥であると思われます。

ゴルフ人口を増やしていくためや、競合他店との差別化を考えれば、様々なコラボショップ商品等の品ぞろえに変更したり、遊べるスペースや飲食スペースなど、大胆なレイアウトにチャレンジすべきです。

ポイント

来る人に合わせて品ぞろえをするのは、対象のボリュームが増えている場合にする戦略で、ゴルフのように対象が減少している場合は、潜在ニーズを掘り起こした上での戦略をとり、そこからバンドワゴン効果をSNS等のバズ効果を使いながら波及させていくチャレンジをすべきであると思います。

ちなみにこの戦略の代表事例がワークマンです。

④ 新規参入の可能性を探る

レジャー産業の中で、ゴルフ業界に関しては、明らかにその歴史と伝統が、発展の阻害になっている事は明らかです。

この保守的な環境こそがゴルフショップの変革を阻害しているのではないかと感じます。

もし、普通にでもお客様に親身に向いた店舗経営をする会社があれば、それがたとえ小さな店舗から始めたとしても化ける可能性を感じてしまいます

自動車販売会社だったら

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近藤 章功

組織変革・人財育成を考える次世代リーダーを目指す方向けのサイトです。 経歴は、2019年で企業勤務を退社し、企業・組織のコンサルタントと共に研修会社と契約し研修講師を実施中。専門分野は人財育成・組織強化対策中心に幅広く対応。 コンサルティング・研修・講演ご希望の方は、以下まで anngel01020909.ivia@gmail.com

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