エンパワーメント実行録

各職場で、社員自身が組織ビジョンを作る

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 ~職場のエンパワーメントやってみた第4章~

自組織のビジョンを自分ごとにするための実施ステップ

エンパワーメントは社員一人一人が主人公ですから、最終的には最小単位ごとの職場で、全社員が自分の職場の「進むべき道」と「そのために自分が成長しなければいけない事」を決定するまで議論を進める必要があります。

しかしながら、いきなり各職場でビジョン作りなどを実施する事は、混乱や議論未消化、実質的な参加者の偏在等を生むリスクがあるためステップを踏むことにしました。

STEP:1 大きな組織管内の全リーダーにて合宿

合宿にて行う事は、日頃の足元業務の話は一切なしで、全職場ごとにビジョン作りのシーンを創造して、自分たちがやってみる事です。

参考としてその際に実施した議論の議題は

参考

①今から10年後の仕事環境を想像する

②そのために自分たちは何を用意するべきか

③進むべき道(ビジョン)を作ってみる。

この順で議論しましたが。一つ目の10年後の想像は経済環境や競合の動き、社会的規制や現在の社員の年齢構成に至るまで、広くブレストを行いました。

この部分で重要なポイントは

博士
「今とは全く違う環境下で仕事をしている事」「今のままの自分では、全く役に立たない事」

がイメージ出来るように議論展開される事が大切です。

いわゆる健全な危機感の情勢です。

STEP:2 外部研修の導入

これは、全リーダーにビジョンを作るための理論武装や実践での注意点、またファシリテーションのやり方などの知識とスキルを付けてもらうための訓練は必須と言っていいほど重要です。

また、社員向けの投資である研修経費が捻出できないからと言って、内部研修を実施したり、書籍等を使った自己研鑽でスキル向上を図るケースを拝見したこともありますが、社員の教育・成長に投資が出来ない企業であれば、組織改革や人財育成などは、机上の空論と言っても良いでしょう。それほど過去の経験や狭い範囲の知見では役に立たない時代になっていると思うべきです。

ビジョンを作るための研修は、多くの研修会社で実施しており、私も大手の人材開発会社や研修企業とお付き合いがありましたが、エンパワーメント化のような、人財育成や組織改革に関しての外部研修会社の選定は、慎重に対応する必要があります。なぜなら、研修会社の選定次第で、改革が成功するかどうかが大きく分岐してしまうからです。

会社選びのポイントは、単なる研修実施をするだけの会社ではなく、事前の状況把握~独自の研修プランニング~研修中でも受講生の状況によってカリキュラムの変更~研修後のリサーチ~現場活用後のコーチング~新たな研修の実施というストーリー全体をサポートできる会社を選定する事です。私が研修を実施して頂いた会社は、今まで経験した研修の中ではピカ一の研修内容になっていました。また講師の方は決して一過性の講師という立場をとる事のない方で、以降の相談も含めて大変レベルの高い研修を実施している会社です。

※具体的な内容を知りたい場合は、サイトの「お問い合わせフォーム」からご質問ください。

STEP:3 全職場でのビジョン作りを実施

職場でのビジョン作りをスタートする時には、最初にリーダー自身が「今、なぜこのような事を皆で議論するのか?」をしっかりレクチャーして下さい。

内容は、リーダー同志がやった時にトップーリーダーがした説明を自分の言葉で置き換えても、シミュレーションの中で議論した将来の危機感を説明しても良いと思います。

ただし、必ず受け手側の部下たちが「今議論すべき価値がある」と思う説明を心掛ける必要があります。

ビジョン作りと言っても「進むべき道」と「そのために自分が成長しなければいけない事」を議論していく訳ですが、事前に全リーダーはシミュレーションと必要なスキルを得ていますので、リーダー自身がファシリテーターの役割を担って、会議をコントロールしていきます。

ここで大切な点は、職場風土やメンバー構成が職場ごとに違いますので、決して事前知識の通りに進める事に固執しない事です。

職場によっては10年後のイメージが出ないようであれば5年後でも問題ありませんし、ビジョンまで1回でたどり着かなくても結構です。

ポイント

目的は「今とは全く違う環境下で仕事をしている事」「今のままの自分では、全く役に立たない事」という健全な危機感が醸成できれば良いのです。

なんでもそうですが、何かを開始した時は、最初の機会がイメージ上大変重要ですので、部下たちが自分ごとになる事をゴールイメージにして実施してください。

STEP:4 自分ごとにする事を定着させるためのローリング

リーダー同志も各職場でも、この議論は1回で終わらせてはいけません。

なぜならエンパワーメント化を定着・進化させていく事が、変革期の組織運営に最適な手法であると決めた以上、

ポイント

ビジョンの自分ごと化は絶対的な必要要件になります。

ローリングの手法としては、1回やったら各自の成長宣言を作り・発表し、業務中のサポートにそれを活かし、またビジョン作りをする・・と言うのサイクルを6か月に1回位繰り返す事で、全社員個々の「自分が主人公(自分事)」意識を芽生えさせていくのです。

2~3回目の議論位から、この芽生えが成長する事を実感できると思います。

そして仕事の仕方が見違えるように変化していきます。

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チームへの権限移譲とは?

エンパワーメント化やってみた第5章

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近藤 章功

組織変革・人財育成を考える次世代リーダーを目指す方向けのサイトです。 経歴は、2019年で企業勤務を退社し、企業・組織のコンサルタントと共に研修会社と契約し研修講師を実施中。専門分野は人財育成・組織強化対策中心に幅広く対応。 コンサルティング・研修・講演ご希望の方は、以下まで anngel01020909.ivia@gmail.com

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