エンパワーメントとは

エンパワーメントは、なぜ注目を浴びているのか?

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エンパワーメントの定義

ケン・ブランチャード著で和訳されている書籍の
「社員の力で最高のチームをつくる<新版>1分間エンパワーメント」の冒頭に記載されている~エンパワーメントとは?」のくだりにはこう書かれています。

「エンパワーメントとは、自律した社員が自らの力で仕事を進めていける環境を作ろうとする取り組みです。」

この文章だけを見ると、社員の自律を目指して、日常のマネジメント手法を駆使しているリーダーは数多く存在しているはずなので、「何だそんな事なのか・・」と思われるかもしれません。

が、しかし本当に”自律した全社員が自らの仲間達と責任をもって”仕事をしている会社は非常に少ないはずです。

 なぜ、エンパワーメント化が流行るのか?

なぜエンパワーメント化といわれるのか? 前章で記載した書籍には

「複雑さとダイナミックさが増す世界で生き残ろうとする組織にとって、避けては通れない課題」


と記されています。

VUCA(※)の時代ともいわれる予測不能な現在の環境は、会社や個人が今まで蓄積してきた体験による業務運営だけでは、解決できない難問が次々に訪れてしまいます。
(※)VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉

例えば、

参考

製造メーカーやサービス業であれば、消費者の購買・選択ニーズは、以前に比べてその変化スピードも格段に速くなり、性年代や地域ごとに更に細分化・多様化されています。

更に言えば、最近ではワークマン衣料の爆発的ヒットのように、消費者の顕在化しているニーズだけでは捉えきれない、潜在ニーズに目を向けて商品開発を行わなければならない時代です。

この環境変化が最も大きな逆風になるのが、全国を網羅している伝統のあるトップメーカーです。

なぜなら、

注意ポイント

・全国に存在する各組織は中央集権によって管理されている可能性が高いため、エリア毎のマーケティング裁量の割合が低い(もしくは無い)。

・製造は、効率化と品質に特化した歴史を繰り返して来た歴史があり、突然発生するニーズの変化に対応するための意思決定の迅速化や小ロット&スピード製造への対応がしにくい環境になっている。

・長年の伝統は、変化とスピードに対して保守的であり、瞬時の対応力に欠ける。

・トップメーカーは、内製化された組織運営がゆえに、小さなニーズ変化の兆候や、潜在ニーズの掘り起こしよりも、ブランドの拡大に目を向けてしまう。

という状況が発生していることが想定され、経営や人事部門が変革の旗印を挙げてることがあっても、個々人の社員の意識変革まで浸透できない事で、変革しきれない状況に陥っているはずです。

時代に合わせた組織運営を旗印に上げていながら、本社組織や上位機関が権限を持ち(もしくは実質的なコントロール権を保有し)また職場では上司が管理を行い、部下が管理されるという旧態依然の統制やマネジメント方式を取っていては、過去の経験を中心に判断していくリーダーに従う事になるため、消費者の変化に取り残される事は明白で、その結果、業績を向上させ続けることなど出来ないでしょう。

環境変化に常に対応していくためには、ターゲットの最新情報(消費者ニーズ)を持っている場所やメンバーが、スピーディーに判断していく事が大変重要ですが、上位組織や上位役職者は、組織の川下がもつスキルに対して不安感を払しょくすることが出来ずに、本当の権限を落とすことが出来ない。これが良くあるパターンです。

この現状に対する解決策は非常に単純です。

ポイント

社員全員が、責任をもって業務判断していける情報とスキルを持てばいいのです。それがエンパワーメントです。

エンパワーメント組織は、社員一人一人が自ら考え、自らの責任感において、チームマネジメントによって常に改善をし続ける組織運営がゆえに、今本当に必要とされているのです。

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近藤 章功

組織変革・人財育成を考える次世代リーダーを目指す方向けのサイトです。 経歴は、2019年で企業勤務を退社し、企業・組織のコンサルタントと共に研修会社と契約し研修講師を実施中。専門分野は人財育成・組織強化対策中心に幅広く対応。 コンサルティング・研修・講演ご希望の方は、以下まで anngel01020909.ivia@gmail.com

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