新人リーダーと反逆リーダー

私が新人リーダー時代に犯した、評価作業のミス

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評価を作業として実施した結果

私が新人リーダーになって初めての評価を行った際に犯したミスをお伝えします。

実は多くの方も同様なミスを犯す危険性があると思いますので参考にして下さい。

まず、評価時期になると評価期間中に自分の部下の様々な成績を整理し始めます。当時私の担当する組織は、売上高(KGI)と活動系指標4項目(KPI)が評価項目として示されていたため、手始めにそれぞれの項目ごとに成績を眺めることにしました。

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この図のようにメンバー毎に並べることで、上位からポイントを付けていきます。

この方式で全項目をポイント化して一覧を作り、さらに項目ごとの重要度に応じて比重を加味することで完全な評価資料となると思い込んでいました。

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この表の結果、A君が最も良いS評価として、以下A~評価を付けたのです。

当時の私の職場では、管理職(リーダー)が作った部下評価は、更に上席のリーダー承認が必要でした。したがってこの表に基づいて評価結果を報告したところ、こんなリアクションが返って来たのです。

「○○君の整理した評価結果は、活動結果だけ教えてくれれば私にでも出来る作業だ。

 ○○君は、部下評価を現場の直属の上司が実施する意味を理解しているかな?」

こう言われて、返事に困窮したことをよく覚えています。

その時に上席のリーダーの方が教えてくれた内容は以下の通りでした。

ポイント

◆評価制度は、リーダーにとって部下の人財育成ツールになっていなければならない。

◆評価は、成果とプロセスの2面から実施しなければならない。

◆成果の数値には、相手、環境、過去経緯などの客観的変動要因があり、また部下個人毎のスキルに影響される困難度によって違いがあるはずなので、その点を考慮しなければならない。

◆プロセス&困難度を加味できるのは、現場の直属の上司だけ。

◆評価を人財育成ツールとして、継続的に部下サポートが出来るのは、日常一緒にいる現場の直属の上司だけである。

この話を聞いて、いかに自分の作った資料が単なる評価結果を作るためだけの「作業」であったのかを思い知らされたシーンでした。

この説明を受けた私は、上記に作った評価表にプロセスと困難度を可能な限り加味し、各項目ポイントを加減して新しい評価結果を作りました。

この再度実施した作業は、思わぬところで効果を発揮します。

評価結果は部下個人毎にフィードバックをする機会がある訳ですが、その際に、このプロセスや困難度を加味したことで、非常に説明に説得力が増し、次期へ向けての課題や改善点などの会話が発展的に出来た事と、人財育成計画のブラシュアップも容易でした。

その時に初めて、評価制度は人財育成のためにする物であると認識した次第です。

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近藤 章功

組織変革・人財育成を考える次世代リーダーを目指す方向けのサイトです。 経歴は、2019年で企業勤務を退社し、企業・組織のコンサルタントと共に研修会社と契約し研修講師を実施中。専門分野は人財育成・組織強化対策中心に幅広く対応。 コンサルティング・研修・講演ご希望の方は、以下まで anngel01020909.ivia@gmail.com

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